13TH FLOOR WITH MOONSHINE

13T

BT報告します。
まず初めに何よりも会場に並ぶ人達の黒ずくめっぷりにドン引き通り越してビビりまくりました。お通夜か、みたいな。なんか普段見られないような人が一杯居て、男性でもメイクしてたり、スタッフの人とかもバリバリにアイシャドーしてたり、軽くカルチャーショック受けてしまいました。
開演SEはなんだか、VLADISLAV DELAYみたいな、ではないけど、そんな感じみたいなミニマルで深遠なゴシック音響が流されてました。
で、「ENTER CLOWN」が流れ、緞帳が上がって「降臨」というオープニングだったのですが、それがもう正直おぉ〜っと唸ってしまうほどキマリすぎな舞台演出で、少し鳥肌でした。舞台セットはかなり凝っていて(モチーフはどうやら「オペラ座の怪人」らしいです。僕はそれをあまり、いや、全く知らないのが悔やまれます。)ソファーとかロウソクとか階段とかあったり....
まあとりあえず「降臨」に戻しますが、歌い出しと共に櫻井さんの姿が現れると、その中央の階段セットの上で椅子に腰掛けて歌ってたのですが、僕はかなり遠くから見てたというのもあり、更にライティングの加減でそう見えてしまったのか分からないですが、網タイツを穿いてるように見えてしまって、思わず「うわ〜、さすが!」と感心すらしてしまいました。実際は残念ながら網タイツではなかったのですが、強烈にその印象が、その画がインプットされましたので僕の中での櫻井さんの狂気の変態性は強力にアップデイトされたということを、ここにお伝えしておきます。で、曲中にその階段を降りてこられたのですが、その降り方も完璧にキメていて、杖をつき、死にかけのオジイみたいなヨロメキ感を出して、曲終わってるのにまだ降りきれてないというアヴァンギャルドなパントマイムっぷりでクソカッコ良かったです。
今クソカッコ良かったと言いました。クソカッコ良かったといえば、それはもう
「キラメキの中で...」です!!!
僕はサマーソニックと、今回とでバクチク二回目なんですけど、その二回とも大好きな曲を聴けてるという、これはなんなんでしょうか、よくわかりませんが、
とにかく「キラメキの中で...」ヤバすぎでした!!!
サマーソニックの時よりも更に良かったです。もうイントロというか、導入部分が凄すぎ。拙い説明が野暮で申し訳ないんですけど、とりあえず、今井さんのリヴァースな音色のギターノイズと櫻井さんの悪魔的な即興歌唱(ヴォーカルにリバーブかけまくり!!!)による二人のインプロ。まあそんな感じです。そんな感じでした。ずっと深化させてずっとやり続けて欲しいですこの曲は。
はぁいっっ、というわけでですね、あとはお目当てだった「夢魔 -The Nightmare」ですけれどもやっぱり強力でした。「十三階は月光」って、ゴシックとか演劇とかのテーマは頻繁に引かれるけど、今井さんはサントラとか映像的という言葉も出してて、個人的にアルバム中で一番グワァっと映像が喚起されたのが「夢魔」で、もう空撮の、何かの映画の、荒い荒野を低く沿ってグァァーっと行くあの画、誰だ、リドリー・スコットか、いや違う、キューブリックか、違う、まあ誰でも良いけどダイナミック極まりない映像が広がる。ツンドラの大地、白夜の空、満天のオーロラ、という詞と櫻井さんの『「夢魔」は「降臨」(誕生)のアンサーで、死の行列に巻き込まれていくその過程』という説明により、この曲聴くと僕の頭の中はエライことになってます。現場ではとにかく踊りまくりました。
行く前は踊るか観るかで見事に迷ってましたが、結局殆ど踊ってました。自分でもビックリしました。汗だくです。
後は、、、櫻井さんは人形と踊ったりしてて、カッコ良かったです。
下の方に爆笑問題の太田さんの本を挙げてありますので、折角ですからBUCK-TICKと繋げてみますと、太田さんはそのなかで俳優の演技力、表現力について触れています。

自分は色々な表現者の書いた本を読んだけど、それら全てに共通して書いてあったのは、それは感情のままに表現するな、という事。常に自分は冷静でいて、客の目を意識しろ。形にこだわれ。つまり楽しくて、オーバーで、リアルな嘘をつけ、という事。

これを読んで、僕はどんな俳優よりもまずステージ上の櫻井敦司を思い浮かべました。そしてライブを観ている最中もやっぱりこの文章が浮かびました。特に、今回のアルバムの詞作のコンセプトはまさにこの文章そのままではないでしょうか。

というわけで無事バクチク体験、オリジナルバクチク体験成就出来ました。
帰り際、メンバーに届くらしいアンケート用紙があったので、色々書いてきました。「ALIVE」みたいな曲は苦手です、とか、いつかダブ・アルバム作ってください、とか、リミックス・アルバム出してください、とか、リミキサーは誰々誰々...と色々羅列してしまいました....。
とりあえず、それ今井さん読め!今井さんに届け!